【京都市・弁護士】養育費執行手続のワンストップ化／中島宏樹法律事務所

京都市所在の中島宏樹法律事務所です。

今日は、養育費執行手続のワンストップ化の新設、について説明させていただきます。

養育費等の請求権について執行力ある債務名義正本を有する債権者が、①財産開示の申立をした場合には開示された財産（給与債権に限る）について、②給与債権にかかる情報取得の申立をした場合には情報が開示された給与債権について、債権者が反対の意思を表示した場合でない限り、差押えの申立をしたものとみなし、自動的に債権差押手続に移行することとされました。

また、①財産開示の申立をした場合において、財産開示期日に出頭した債務者が財産を開示しなったときは、債権者が反対の意思を表示した場合でない限り、執行裁判所が市町村等に給与債権等の情報の提供を命じなければならず、情報が開示された給与債権については、債権者が反対の意思を表示した場合でない限り、差押えの申立をしたものとみなすとされました。

さらに、上記①・②の申立をしたが、給与債権の特定ができない場合、それ以上手続きが進行できないことの手当として、執行裁判所が債権者に対して相当の期間を定めて、差し押さえるべき債権を特定するために必要な事項の申出をすべきことを命じることができ、債権者がその期間内に当該申出をしないときは、差押命令の申立は、取り下げたものと見されることとなりました。

これら一連の手続きにより、養育費等執行手続がワンストップ化されました。